筆者は高校時代からコンビニでアルバイトをしていたということもあり、
コンビニに入る度にどういう商品が陳列されているか…ということに興味関心があります。
コンビニ棚は「時代の顔」とも言えます。
ここ近年、気になっていることがあります。
それは、「健康志向」が叫ばれている一方で、
「濃い味」「辛い刺激物」「高刺激エナジードリンク」「油こってり」などの商品は明らかに増えたということです。
(コロナ禍では、「ニンニク系」の商品も増えたように思います。)
そして、つい最近入荷されたと思った商品が、すぐ「値引き商品棚」に追いやられることも…。
明らかに商品の入れ替えも早まったように思います。
コンビニという高い倍率の棚を獲得するために、商品を開発する側も大変です。
いかんせん、消費者の目が肥えているのですから。
私たちは、おいしいものを食べたり、面白いと感じることをやっているとき「脳内の報酬系」が活性化され、
「快楽ホルモン」と言われる「ドーパミン」が分泌されます。
これ自体は決して悪いことではありません。
むしろドーパミンは、人が生きていく上では欠かせない脳内物質です。
厄介なのは、ドーパミンは瞬間的で短期的なものであり、
人はドーパミンが切れるとまたドーパミン分泌を求めるという性質がある…ということです。
「欲には際限がない」
と言われますが、これはまさに「ドーパミンの仕業」と言えます。
一方で企業も生き残りに必死です。
◆今日の質問
「いかにドーパミンを分泌させるか?」
◇解説
人々のドーパミンを分泌させることは、即消費→売上に直結するので、企業も躍起です。
こうして「〇〇放題」「ガチャ〇連チャン」「濃い・辛さ〇倍・油こってり・ストロングチューハイ」
みたいなものが世に送り込まれる訳です。
FacebookなどSNSの「いいね!」もドーパミン分泌に巧妙に働きかけています。
また、Googleメールを開くとき、ちょっとじらすようなアニメーション入りますが、
あれも、「メールを開く前のワクワク感やドキドキ感」を演出しています。
「ポイント〇倍」などもわかりやすいです。
ポイントがたくさんつくとドーパミンが分泌されるわけです。
言葉を選ばずにいうと、
「いかに中毒にさせるか?」
「どれだけ長い時間、スマホ画面に滞在させるか?」
「いかに自社の商品やサービスに釘付けにするか?」
ということに、どの企業も必死です。
私たちは、そんな世の中に生きている…ということに無自覚であると、
まんまと「ドーパミンの罠」に陥ってしまいます。
中毒、依存の行きつく先は…、麻薬常習者と同じです。
それがないと生活できない、感覚がマヒして何をを感じられない、
じっくり味わえない、感謝の心が湧かない、人間関係を損ねる、社会で通用しない…ということにつながりかねません。
今の時代ほど、「高い自制心」が求められることはありません。
ゆっくり味わう。
他人に感謝する。
一つひとつ丁寧にこなす。
まずは、小さな行動から変えてみてはいかがでしょう。