日本酒好きな私。辛口ではなく、芳醇でフルーティな感覚の日本酒が好みだ。
福井県の日本酒「梵」で、フルーティ系の日本酒に目覚めた。
ほかにも、三重県の「而今」、栃木の「鳳凰美田」、青森の「六根」、山口の「獺祭」「東洋美人」、秋田の「雪の茅舎」なども香りふくよかだ。
私は、そんな日本酒を求めて、近所の「たがみ酒店」によく訪れる。
酒造会社は、信頼のおける酒屋にしか日本酒を卸さない。
その点、たがみ酒店は、茨城では最も信頼されている酒屋の一つだろう。
とにかくたくさんの日本酒が置いてある。
「たがみ酒店なら、新しい発掘があるかもしれない」
私は、店員のおばちゃんと顔なじみだ。
「あら、いらっしゃい」
「おすすめありますか?」
これが、合言葉だ。
おばちゃんは、いつもルンルン気分で日本酒コーナーに案内してくれる。私の好みはわかっている。
「今日はねぇ…、これおすすめ。
これ、ほんっとおいしいのよ。口の中でフワーっ!て香りが広がって、味も上品!」
「じゃあ、それください。」
おすすめのままに1本購入する。
“たがみのおばちゃん”のすごいところは、決して各日本酒の文句を言わないところだ。
どんな形であろうと、必ず褒める。しかもおいしそうに表現する。
だが、これだけ付き合っていると、“ハズレ”もつかまされることもある。
だから最近は、表現の“内容”でなく、表現の“リズム”や“語気”で品定めをするようにしている。
“間”が長すぎて、歯切れが悪い時は、“スルー”する。
「この日本酒はどうですか?」
「う~ん…、これはねぇ…、なんていうか…、そう、シャキっとした感じがして私の好み!!」
そんな時は購入しない。
「これはどうですか?」
「これ、ほんっとやみつきになるから!この酒蔵にハズレはない!絶対ないから!ワイングラスで呑むとおいしいのよ!」
そんな時は「即買い」だ。
うん、確かにうまい。
こうして、また“たがみファン”になる、今日この頃であった。(完)
↓この日(2月28日)薦められた日本酒はこちら。
「何度も通いつめて、やっとこの酒蔵さんから卸してもらったのよ!フルーティでさっぱり!」という「一歩己(いぶき)」