研修やワークショップを実施している中で、
管理職から部下育成に関してこんな悩みが聞かれます。
そもそも気づこうとしない…
仕事に対して受け身…
言わないとやってくれない…
自ら仕事を探そうとしない…
◆今日の質問
「どうしたら、部下が自発的に動いてくれるのか?」
◇解説
自分に矛先を向けて考えてみると、
筆者自身、思い当たることがあります。
私たちは、ネットから毎日膨大な情報を受け取っており、その処理に追われています。
ゆえに、能動的に動いたり、深くじっくり考える機会が、以前に比べて減っているように感じます。
「心に余裕がない」
「せわしない」
「時間に追われている」
という言葉が当てはまるかもしれません。
部下の視点に立つと、
自ら能動的に動いたり、仕事を探しに行く…というよりも、
依頼された仕事をこなすので精一杯、仕事の合間は休みたい…というモードになっているような気がします。
しかし、これでは創造性も発揮されにくいですし、
何より、仕事の醍醐味もなかなか感じられません。
そんな中でも、主体性を発揮し、世の中を切り開いている人がいるのも事実です。
そういった方々に話を聞く機会があるのですが、そこには「ある共通点」がありました。
それは、「時間の使い方を強く意識していること」です。
たとえば、なんでもかんでも情報に飛びつくのではなく、
自分にとって本当に必要な情報のみを収集している…といったものです。
「この時間は、浪費か? 消費か? 投資か?」
「この時間は、何(誰)の役にも立たない時間か? 何(誰)かの役に立っている時間か?」
このような「問い」を持ち、限りある時間の取捨選択をしています。
時間とは、「命」そのもの。
能力の違いよりも、時間に対する捉え方の違いが、
成果の違いにつながっているような気がしてなりません。
そもそも自らに「問い」を持たなければ、
ただ流されて漫然とした毎日を過ごすだけです。
しかし、自らに「問い」を持ち始めた瞬間、
主体的な思考になり、それがひいては自発的な行動につながっていくと考えます。