現代に生きる人に起こりがちな悩みとして、
「やりたいことが見つからない」
「周囲に振り回されてしまう」
「行動が続かない」
といったものがあります。
今回は、そんな悩みに解消のヒントになるコラムを作りました。
◆今日の質問
「これからのビジネスリーダーの素養として、最も大切な要素は何か?」
◇解説
アメリカのスタンフォード大学のビジネススクールでは、教授陣が構成する評議会において上記のテーマで議論がなされました。
そこで「満場一致」で至った結論があります。
読者のみなさまは、何と想像しますか?
それは、「自己認識力(セルフアウェアネス)」です。
現在多くの教育機関・研究機関で自己認識力(セルフアウェアネス)の重要性は高まってきています。
先進的なビジネススクールの教員の間では「自己認識力(セルフアウェアネス)」こそが、
エグゼクティブの最も重要な育成課題になってきています。
※以上、山口周著「自由になるための技術 リベラルアーツ」より抜粋
「何それ?」
「本当に?」
と思われた読者の方もいらっしゃるかもしれません。
それも頷けます。
なぜなら、「リーダーに最も必要な素養は?」と聞かれたら、
「主体性」「実行力」「共感力」「知性」「戦略性」などなど…色んな要素もあるからです。
ではなぜ、今、「自己認識力(セルフアウェアネス)」なのでしょうか?
「裸の王様」に例えてみるとイメージがつきます。
自分の意見こそ正しいと思い込んでいる人ほど質の悪いものはありません。
なぜなら、他者からの意見を聞き入れず、独裁的な傾向になるからです。
そうなると、「もう何を言っても無駄」となり、誰もついていこうとはしません。
反対に、自分の強み弱みを自覚し、他者の意見も素直に聞き入れ、
客観的に自己を見つめ絶えず改善に努める姿に人はついていきます。
自己認識力が高ければ、自分の身の回りに適材適所の人材を配置できます。
また、自分のやりたいことが明確なので、目的に向けて強い気持ちで邁進できます。
反対に、自己認識力が低いと、他人とのコミュニケーションミスが生じやすくなります。
また、他人からのアドバイスを鵜呑みにしたり、できないことや本当はやりたくないことに手を出して失敗したりします。
ここまでお読みいただくと「自己認識力(セルフアウェアネス)」の重要性は、
何もビジネスリーダーだけに当てはまるものではなく、今に生きる人全員に当てはまると思います。
では、どうしたら「自己認識力(セルフアウェアネス)」は高まるのでしょうか?
方法はいたってシンプルです。
毎日の原体験・結果・フィードバックを通じて、
「実感・感触・感情」など「感」を言葉にしてみることです。
「なぜ、自分はそう感じたのか?」
「自分を主語」にして掘り下げて考えてみてください。
誰かに話すことでも、日記に書いてみることでも、スマホのメモ機能でも結構です。
「だからか!」と気づいたら、シメたものです。
それが「自分で気づく力」であり、
すなわち「自己認識力(セルフアウェアネス)」だからです。