【第68号】当落線上の感覚

昨日(4/9)筆者が支援をさせていただいているラグビー選手のプロリーグ・デビュー戦の観戦に行きました。

対戦相手は、2019年ラグビーワールドカップ「ONE TEAM」の代表選手をズラリと揃える強豪チームです。

彼はこの春社会人になったばかりですが、
将来27年のワールドカップに日本代表として出場することを目指しています。
このデビュー戦で活躍することは、日本代表スタッフにも強烈な印象を与えることにもつながる、
いわば「千載一遇のチャンス」です。

結論から言うと、
彼はこの試合で最高のパフォーマンスを発揮して、
たった一回とも言えるまたとない機会をモノにしました。

どうしたら、彼のようにチャンスをモノにできるような人になれるのでしょうか?

今回は、アスリート・社会人・学生問わず、「良いパフォーマンスを発揮する」ための秘密に迫りたいと思います。

筆者が彼と対話をして感じることは、
「『当落線上の感覚』を持っている」という点です。

この「当落線上の感覚」とは一体何でしょうか?
ここで、読者のみなさまにも想像頂きたく思います。

例えば、2週間後に試験が控えているとします。
その学校は、自分の実力からすると、合否どちらに転がるかわからないレベルです。

どちらに転ぶかわからない「当落線上の感覚」は、
緊張感や程よい不安感を持って、一心不乱に目の前のことに集中して取り組むことにもつながります。
それだけではなく、
余計なことを考えている場合ではないので、ネガティブな思考も入りにくく、結果としてリラックスできることにもつながります。
いわば、緊張(テンション)と弛緩(リラックス)が融合している状態です。

もし緊張や不安が高まりすぎると、
あらぬことを考えてしまい、目の前のことに手を付けられなかったりします。
反対に、安心しきって気が緩みっぱなしだと、困難なことにチャレンジする気持ちになれず行動が伴いません。

いわば「当落線上の感覚」とは、雑念がなく「今、目の前のこと」に注意を向けられている状態です。

ただ、「当落線上の感覚」を持って過ごすことは簡単ではありません。
例えば、試験に合格した後、誰しも「ほっとひと安心」するものです。そうなると気も緩みます。
一方、試験に落ちてしまい、目標を見失ってしまうと「意欲」も湧いてきません。
結果や状況によって、人の心の持ちよう(メンタル)は大きく左右するものです。

その点、冒頭に申し上げた彼は、「日常」から「当落線上の感覚」を持っています。
例えば、誰が見ていなくても整理整頓をするなどの「凡事」を心掛けていますし、
今日一日を自分なりに振り返り、絶えず自己修正を図っています。
つまり、自分にできることにフォーカスをしているので、ネガティブなメンタリティに入り込みにくく、
程よい緊張感と弛緩の感覚を持って毎日を過ごしているように映ります。

「それは、彼だからできるんでしょ?」
と言われそうですが、そんなことはありません。
「誰でもやろうと思えばできること」をやっているだけです。

「彼は大きな目標があるからそういうこともやっているんでしょ?」
と言われそうですが、そんなこともありません。
「その感覚で過ごした方が、パフォーマンスを発揮できて楽しい」からやっているだけです。

彼は、飛びぬけた才能や体格を持っている訳ではないですが、(といったら申し訳ありません…)
そんな彼のこの試合での活躍は、ここ最近パフォーマンスが落ち気味の筆者に「気づき」を与えてくれました。

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