【第72号】「すべての悩みは人間関係の悩みである」って本当?【第3回/全3回】

【前号の続きから】
「残り40%の幸せ」に目を向けることができれば、
人間関係をはじめとする10%の幸福度は相対的にちっぽけな存在になってくるのです。

50%が遺伝、10%が自分を取り巻く環境(人間関係、お金、物、健康等)だとしたら、
「残り40%の幸せを左右するもの」とは一体何なのでしょう?

 

それは、「日々の行動のちょっとした習慣や行動の選択の仕方による」いうのです。

特に、自発的に行動を起こしたかどうか」が重要です。

惰性や、やらされ感や、誘惑に負けて何かをするのではなく、
自発的に何かを行う毎日を過ごすことで、人は40%の幸福感を得るわけです。

たとえば、自発的に挨拶をする、自発的に困っている人を助ける、自発的にゴミ拾いをする、
自発的に整理整頓をする、自発的に筋トレをする、自発的にジョギングをする、自分でできることは自分でやる、
自発的に感謝の言葉を述べる、自発的に道を譲る、自発的に親孝行をする、自発的に寄付をする、自発的に仕事を引き受ける…などです。

見返りや報酬は求めません。
ただ、行動に焦点を当てるのです。

これを読んで読者のみなさまはどうお感じになりましたか?

「それは言い過ぎでしょ」
「それはありえないよ」

と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、これは膨大なデータを通した研究結果が示した事実です。

一方、
「え、そんなことでいいの?」
「幸せって遠くにあるのではなく、足元にあるんだ」
「今まで自分は幸せになれないと思ったけど希望が湧いてきた」

と思う方もいるはずです。

そうです。
人は、ちょっとした行動を変えることで、幸福感を高めることができるのです。
一見簡単なことでも、実は幸福感は格段に高まるのです。

ある知人が、「私、靴磨きをしている時って無心になれるんですよ。だから休みの日はよく靴を磨いてます。」と言っていました。
他人から見たら、「休みの日に誰かと外で遊んだ方が楽しくない?」と思うかもしれませんが、本人からしたら十分幸せな行動です。

反対に、私たちの幸福感を邪魔するものは、実は自分の想念(何を思い浮かべるか)だったりします。
状況や出来事(事実)に対して、ネガティブな意味付け(解釈)をすることで私たちは気が塞ぎこみがちになります。

一方、自分の行動に焦点が向くことで、余計な解釈が入り込まなくなり気にならなくなります。
また、今、この瞬間やっていることに心が向くことで、「マインドフル(心満たされている)」態になります。
こうなると、人間関係の悩みはちっぽけなものに思えてくるわけです。

行動を起こした結果、成功したかは正直重要ではありません。
行動を起こすこと自体が、人の幸せなのです。

たとえば、人気テレビ番組の「ポツンと一軒家」
「あんな暮らし、自分にはできないな~」「一人で孤独ではないのかな」と思いつつも、
あの番組に出てくる人ってなんだか幸せそうですよね。

それも、この「40%の幸せ」で説明できます。
彼らは、自ら選択して、自らの意思で行動しているのです。
「人生の最大の喜びは人間関係によってもたらされ、苦しみもまた人間関係によってもたらされる」という説明は必ずしも当てはまりません。
「独りだから不幸、みんなに囲まれているから幸せ」とは限りません。

ちょっと希望が湧いてきましたね。
「行動の結果、成果が出たかどうか」ではなく、
「行動を自発的に起こしたか」が「40%の幸せ」をもたらすというのは、
実は、私たち一人ひとりにとってはとてもありがたいことです。

だからこそ、何かを気にしたり、誰かと比べて不幸な気持ちになったり、
安楽に流されて、惰性で過ごす日々を送るというのは、かなりもったいない話です。

さらにこんな研究結果も出ています。

幸福度が高い人は、仕事のパフォーマンスが高く、クリエイティブで、収入レベルが高く、結婚の成功率が高く、友達に恵まれ、健康で寿命が長いことが確かめられています。
定量的には、幸せな人は、仕事の生産性が平均で37%高く、クリエイティビティは300%高いことも分かっています。

重要なことは、「仕事ができる人は成功するので幸せになる」ということではありません。
「幸せな人は仕事ができる」ということです。

幸せへの片道切符は、「毎日、自発的に〇〇をする」という、ごくシンプルなものです。

充実した人生は、今日一日の過ごし方にあります。

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