【第111号】「なかなか行動を起こせない」ときの処方箋

「冬、寒くて布団からなかなか出られない…」

人生、何十年も生きているにも関わらず、
「冬の朝の起床」は筆者にとっての永遠のテーマであります。

ですが、これは何も筆者だけでなく、多くの読者のみなさまも心当たりがあるのではないでしょうか。

複雑なことをたくさん考えたり、
多くの情報を収集したりすることはできても、
朝起きる、重要な資料を作る、筋トレをする、整理整頓をするなど、
自分にとって必要な行動になればなるほど、
私たちはその行動を前に尻すぼみすることになります。

「たった一つのシンプルな行動であったとしても」です。

 

一体何がそうさせるのでしょうか?

それは、私たちの「行動プロセス」に意識を向ける性質にあります。

冬の朝であれば、「寒い中、布団から出る」というプロセスに目を向けます。
温かい布団の中が心地良い私たちにとって、これは苦痛以外の何ものでもないです。

 

別の例で「重要な資料を作る」としましょう。

重要な資料を作るには、それ相応の時間を要します。
その一方で、必ずしも納得感のある資料を作れるとは限りません。
「完璧な資料を作ろう」と思えば思うほど、心理的なハードルが高くなり、着手する前に立ちすくんでしまいます。
結果、すぐにできるメールチェックや、ネットサーフィンに逃げてしまう…というパターンに陥ります。
まさに筆者が陥っていた罠であります。

これは、重要な資料を作る「プロセス」に目を向けた結果起こります。

 

「なかな行動を起こせない自分」に悩んでいた時、

ある本のフレーズを読んで視界が開けました。

 

それは、「行動を起こした『結果』に目を向ける」というものです。

たとえば、「整理整頓」でいえば、重い腰を上げて体を動かす…という行動プロセス自体は億劫です。
ですが、「整理整頓をした後の結果(例:きれいになった状態)」をイメージすると、不思議と行動への意欲が増すものです。

ジョギングであれば、「冬の寒い中外に出る」という「プロセス」ではなく、
「ジョギングをした後の爽快感」という「結果」をイメージすれば、行動意欲が湧きます。

重要な資料作成も、「資料を仕上げたあとの達成感」をイメージできれば、着手力は高まります。

 

このように、「行動結果」をイメージするだけで行動意欲が高まります。
すると、1日の中で自分にとって必要な行動を多く起こせるので、結果として目標達成にも近づきます。

こうして、以前よりも様々な事柄に対して行動を起こせるようになった筆者ではありますが、
それでもやはり「冬の朝」だけは鬼門です…。

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