
■先を読むという才能
私がご一緒しているIK!IK!の代表・栄木さん。
トップ資質は「戦略性」なんですが、日々の打ち合わせの中でその片鱗がよく見えます。
たとえば、会話の途中でふと目を細めて遠くを見つめる仕草。
私はその姿を見るたびに、「あ、今、未来の道筋を逆算して考えてるな」と勝手に想像しています(笑)。
何かひとつアクションを起こすとしたら、3か月後にどんな展開があり得るか。
それによって、今どの順番で進めるのがベストか。
そんな未来の“地図”を、いつも頭の中で描いているような感じです。
実際、イキイキ社のウェブサイトを見ても、その“戦略性”はにじみ出ています。
「人と組織の可能性が、もっといきいきとひらく社会へ」というビジョンから逆算する形で、
キャリア支援・人材育成・組織開発のサービスがすべてつながっている。
点ではなく、線や面で描くように設計されているんですよね。
とはいえ、たまに「さっき何も考えてませんでした」とニコッと笑う、お茶目な一面もあって(笑)。
そのギャップも含めて、私にとっては“戦略性の人”ってこういう人なんだな、と思わせてくれる存在です。
■「戦略性」ってどんな資質?
一言でいうと、「先を読み、意味ある道を選ぶ人」。
目の前の情報がバラバラでも、頭の中ではパズルのように組み立てて、
「このルートで行けば、うまくいく」という道筋を自然と思い描ける。
しかもそれを“早く・正確に”できるのが、戦略性のすごいところです。
「全部やる」のではなく、「意味のある道を選ぶ」。
戦略性は、そんな“思考の取捨選択”に長けた資質です。
■戦略性の強みと盲点
戦略性の強みは、全体像を描いたうえで、効率よく進める力。
「じゃあ、どうする?」にすぐ対応できる柔軟性と、納得感のある選択肢を生み出せる思考力は、まさに“思考の設計者”です。
一方で、盲点は「頭の中で完結してしまいがち」なこと。
本人の中では明確でも、言語化されていないと周りには伝わらない、というズレが生まれやすいんですよね。また、選択肢が多く見える分、「決めきれない」「優柔不断に見える」なんてこともあります。
■戦略性をどう活かす?
・話し合いの前に「目的」と「ゴール」を確認しておく
・選択肢を出したら、ちゃんと「なぜこれが良いのか」も伝える
・思考のスピードが早い分、相手の理解のペースにも気を配る
・アイデアを出すだけでなく、選ぶ・決めるところまでフォローすると力が活きる
戦略性は「それ、先に考えてた」が口癖。「その展開、2ヶ月前に頭の中で試してたかも」なんて、“行動前のシミュレーション”が得意なんですよね。
■自分らしさを見つけるために
戦略性って、思考力というより“未来感覚”に近い気がします。
数手先を読む力があるからこそ、より意味のある選択をしたくなる。
でもそれは、「より良い結果をチームに届けたい」という思いの裏返し。
だからこそ、自分の戦略性を“独り占め”せず、言語化してチームに共有することで、
チーム全体の意思決定や進み方が変わってくるんじゃないかなと思います。
おわりに
第2回は、イキイキ社代表の栄木さんらしい「戦略性」についてご紹介しました。
未来を読む力。意味のある進み方を描く力。
でも時には「さっき何も考えてませんでした」と笑える余白もあっていい。
戦略性は、そんな“賢さとお茶目さのバランス”も魅力の一つかもしれません。
「強みを知れば、自分のキャリアはもっと面白くなる。」