栄木の”ひとり言”

【第238号】神龍(シェンロン)に何を願いますか? ~年代別に見える「日本人の願い」~

「もし神龍に1つだけ願いを叶えてもらえるとしたら?」


そう聞かれたら、あなたは何をお願いするでしょうか。
世界征服?不老不死?──意外にも、日本人はあまりそういう派手な願いはしないようです。

「現代の日本人はどんな願いをする傾向にあるのか?」をAIに聞いてみたら、以下のような回答が来ました。

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10代:恋と友達がすべて

小・中・高生の短冊に多いのは、
「好きな人と両想いになれますように」
「友達とずっと仲良しでいられますように」。

受験生なら「志望校に合格しますように」。
推し活も盛んで「推しに会えますように」という願いも目立ちます。
まだ世界平和や環境問題にはピンときていない世代で、
自分の世界がすべてという段階です。

20〜30代:お金と安定が欲しい

社会に出ると、願いのトップは圧倒的に「お金」です。
NHKの1万人アンケートでも一番多かったのは「お金が欲しい」でした。
「将来が不安だから」「安心して暮らしたいから」。
就職、転職、結婚、出産…人生の基盤をつくる時期なので、
まずは安定を強く求める傾向があります。

もちろん恋愛やキャリアアップの願いもありますが、
平和や環境のような大きなテーマはまだ遠い存在に感じる人が多いようです。

40〜50代:家族の健康が一番の宝

40代になると、願いの内容が徐々に変わってきます。
「家族が元気で幸せでありますように」という願いが増えるそうです。

子どもの進学、親の介護、住宅ローン。
背負うものが増えるこの世代では、まず大切な人の健康を願います。
もちろんお金の心配はなくなりませんが、
それよりも「家族の無事」には代えられません。

この頃から、「災害のない世の中に」「安心して暮らせる社会に」といった
社会全体に向けた願いも少しずつ出てきます。

60代以上:平穏と平和

60代を過ぎると、願いはさらにシンプルになります。
「健康で長生きしたい」
「孫たちの時代が平和でありますように」。

モノより心、競争より穏やかさ。
そんな価値観が自然と強くなるのかもしれません。
平和や社会の安定といった、自分以外の幸せを願う声も増えます。

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面白いのは、願いの方向が年齢とともに変わることです。
10代は「自分」、20〜30代は「自分の生活」、
40〜50代は「家族」、そして60代以上になると「社会や未来」へ。

年齢を重ねると、願いが外に広がっていきます。

生きるステージが変わると、
幸せの定義も自然と変わっていくのだと感じます。

ちなみに、筆者の願いは、
「どんな状況や何事にも”ありがたみ”を感じられる心を手に入れたい」です。

たとえば、不健康でも、お金がなくても、人間関係がうまくいかなくても、
事業で失敗したとしても──
米粒ひとつ、太陽の光、今あるもの・今いる人に心の底からありがたみを感じられる心を持てたなら、きっとどんな人生も豊かに見えるのではないか。

そんな心を願いながら、この問いをそっとあなたにお返しします。


あなたなら、神龍に何を願いますか?