栄木の”ひとり言”

【第230号】心がオレンジになる旅 ~職場にも、“あたたかみ”を~

不思議です。
人は「旅に出る」と決めた瞬間から、
ほんの少しだけ、“感じる力”が戻ってくるのかもしれません。

たとえば、こんな列車旅。
たった55kmの距離を、2時間20分かけてゆっくり走る――
愛媛県の観光列車「伊予灘(いよなだ)ものがたり」は、まさに“感じるための旅”でした。

松山駅を出発し、瀬戸内海を眺めながら八幡浜方面へ。
沿線では、地域の方々が手を振ってくれます。
農作業の手を止めて笑顔を向けてくれるおじいちゃん、
おうちの前で両手を振ってくれる子どもたち。

その手の動きには、「見知らぬ誰か」ではなく、
“旅人を迎える誰か”としてのまなざしがありました。

途中停車したのは、海に一番近い駅と言われる下灘(しもなだ)駅。
瀬戸内の穏やかな海と空がつながって、境界線が消えていくような景色。
10分間の停車時間が、あっという間に過ぎていきました。

いつもなら気にも留めない風景に、
いつもならすれ違っていたはずの人たちに、
「ありがとう」や「うれしい」が自然と生まれてくる。

そんな、心がポカポカと温まる時間でした。

成果、成長、達成。
それらは働く上で大切なものかもしれません。
ですが、それだけではない時間もまた、
人の心をふくらませ、仕事にやさしい風を吹き込んでくれるのだと思います。

“心がオレンジ色になるような体験”。
そんなひとときが、人生を彩ってくれます。

私たちIK!IK!の仕事は、
そんな“あたたかみ”や“彩り”を、職場や組織のなかにも増やしていくことです。
人と人とが心でつながり、
ふとした瞬間に「ここに来てよかったな」と思えるような職場をつくること。

それは、ちょっと“旅の想い出づくり”にも似ているのかもしれません。

日常のなかにも、小さな旅はあります。
タイパや結果だけでは測れない、人と人とのぬくもり。
言葉を交わし、思いを通わせることでしか生まれない、手触り感のある交わり。

IK!IK!は、そんな時間を、職場という日常にも届けていきたいと考えています。

?「伊予灘ものがたり」公式動画はこちら↓
https://youtu.be/SeKU4_NnHoI