人と組織の”葛藤”物語

【第7回】SF 自我:自分を信じる力が未来を切り拓く

9月になると気になるもの

9月といえば、新型iPhoneの発表。
今年も話題になりましたね。私は思わずApple Watchまで購入してしまいました。
これからはジョギングやサイクリングの状態を計測して、自分のコンディションを数値で見るのが楽しみです。
新しいデバイスを手にすると「自分も少し進化できるかも」と思わせてくれるのが、Appleの不思議な力だなと感じます。

その背景にあるのは、やはりスティーブ・ジョブズという存在。
彼の強烈な「自分の直感を信じる力」ーーまさにストレングスファインダーの資質「自我」を体現していた人物です。

ジョブズが示した「自我」の力

「人は自分が何を欲しているかを、見せられるまで気づかない」
これはジョブズの有名な言葉です。

世の中の声に合わせるのではなく、自分の直感を信じて進む。
「タッチパネルのスマホなんて無理」と言われても、彼は信じて疑わずiPhoneを世に出しました。
結果、それが世界を変えるイノベーションになったのは、みなさんご存じのとおりです。

そしてもう一つ見逃せないのは、ジョブズの強い承認欲求。
「世界を驚かせたい」「人々に拍手を浴びたい」ーーその欲求が妥協を許さないプロ意識となり、細部まで完璧を追求する姿勢につながりました。

■「自我」ってどんな資質

一言でいうと、「自分を信じ、自分の存在を証明したい人」。
「褒められたい」という気持ちが強いからこそ、自分が輝ける場所を探し、結果を残そうとします。

そしてこの資質を持つ人は、実は“褒め上手”でもあります。
自分が承認されたいからこそ、「人がどこを褒められたら嬉しいか」を敏感に察知できる。
そのため相手を勇気づけるのではなく、自然に「ここが素晴らしいね」と伝えられる力を持っているのです。

■強みと盲点

強み

  • 自分を信じて挑戦できる
  • 承認欲求をプロ意識に変え、成果で証明する
  • 「褒められたい」気持ちがあるからこそ、人を褒めるのもうまい
  • 独自の道を切り拓き、変化を起こせる

盲点

  • 周囲の意見を聞かず、独りよがりに見えることがある
  • 自信が強すぎて「傲慢」と受け取られることも

自我をどう活かす?

  • 自分の直感を信じつつ、その根拠を周囲にわかりやすく伝える
  • 褒められたい気持ちを、成果へのこだわりに変える
  • 相手の「褒めポイント」を敏感に察して伝える
  • 時に立ち止まり、他者の意見を取り入れることで信頼を高める

自分らしさを見つけるために

自我は、「自分の中に答えがある」と信じられる資質です。
そして「認められたい」という思いは、自己満足ではなく、プロとして成果で応える姿勢につながります。

さらに、人の気持ちに敏感だからこそ「褒める力」を発揮できるのも特徴。
自分を信じ、人を認める。
その両方が、自分らしいキャリアを切り拓く推進力になるのだと思います。