栄木の”ひとり言”

【第160号】「昇」

筆者、2024年は「年男」です。
辰年にかけて、今年のテーマは「昇」と掲げています。

当社の仕事は、関わったお客様の「成果」に貢献することにあります。
だからこそ2024年は、お客様が「昇龍」の如く舞い上がるよう、力強く粘り腰でサポートをしていきます。
結果として、当社も「上昇気流」に乗っていければと思っています。

昨年は、数えてみたら238回の研修・講演を実施していました。
(コーチングセッションも入れたら300回以上になります。)

回数こそ多いのですが、それ以上に筆者が心がけていることは「一球入魂」です。
お会いする方は、貴重な時間(命)を割いて研修や講演に参加しています。
だからこそ、「受講者の時間を奪うような内容にはしたくない。」
「受講者の方が『参加して良かった』と思ってもらえるような時間にしたい。」
そして何よりも、「受講者の人生の転機となるような時間にしたい。」
だからこそ、カセットテープが擦り切れるほど同じような内容でも、モチベーション高く講義に臨むことができています。

独立当初は、サラリーマン時代とは違い「ダイレクトに跳ね返ってくる報酬」に興奮を覚えたり、
受講者からの「感謝の言葉」がモチベーションになったりもしました。

ただこれらは、裏を返すと「金銭的報酬の多寡」によってモチベーションが変わったり、
受講者からのリアクションがなければモチベーションが下がることを意味します。

今、喜びを感じるのは、たとえ金銭的報酬がなくても、感謝の言葉を頂かなくても、
関わった人や組織がより良い方向に変わっていくことを目の当たりにしたときです。

人や組織はすぐに変わるものではなく、徐々に時間をかけてゆっくりと変化を遂げていきます。
だからこそ、粘り強いサポートが欠かせません。
サポートする側が途中で匙(さじ)を投げてしまったら、そこで終わりです。

今、容易に想像できること、
それは、筆者がこの仕事を辞めるときは、利益が上がらないからでも、病になったからでもありません。

それは、「内発的な動機」がなくなったときです。

例えば、「同じことを毎回話すばかりで、もう飽きた。」とか、
「もう十分、生活できるだけの蓄えはできたからいいや」とか、
「自分より評判の良い講師が出てきたので、自分の出番はもう無い。」などと思ったときです。

「安定」「自己保身」「利己」など、思考が「自分寄り」に傾きすぎると、内発的なものが消えていく感覚があります。
一方で、「貢献」「挑戦」「利他」マインド持ち続けることで、内発的なものが燃え続けるという感覚もあります。

今、世の中は全体的に「閉塞感」が漂っているように思います。
この雰囲気は一気にすぐには変えられなくても、関わった方々が“イキイキ”することで、
社会がより良い方向に向かっていくことのサポートができればと思います。
それが当社の役割と感じています。