栄木の”ひとり言”

【第137号】甲子園

昨日、「夏の甲子園」が開幕しました。

どんな熱戦が繰り広げられ、どんな結末を迎えるのか?
今からとても楽しみです。

筆者が注目した試合は、開幕戦の「土浦日大vs上田西」です。

なぜならば、自身、土浦日大高校の「メンタル強化プログラム」に関わらせていただいているからです。

同校は、筆者が独立して初めて頂いた仕事なので思い入れもあります。

「メンタルトレーニング」といっても、特別なトレーニング方法を取り入れているのではありません。
自己規律・凡事徹底・振り返りの大切さについて気づいてもらうためのワークショップを実施し、これらの行動を習慣化するアプリ「5自」に継続的に取り組む…という内容になります。

いついかなる時もこれらを実践することで「自分軸」が育まれ、「気持ち」がブレにくくなる…。
いわば「自分に負けない習慣を身に着ける」ための取り組みです。

そんな中、3年生で誰よりもこの習慣化アプリを継続している野球部の選手が一人いました。

聞くところその選手は、1年・2年はレギュラーはおろか、ベンチ入りもすることも無かったそうです。
徐々に頭角を現してきたのは、3年になってからです。
それでも投手では3~4番手です。

その選手が、地方大会決勝のマウンドで最後投げて、かなりの高評価を得たようです。

体格に恵まれている訳でも、150kmを近くのストレートを投げる訳でもありません。
それでも、這い上がって最後に掴んだチャンス。

甲子園では「2番手」投手としての背番号を身にまといました。

昨日の試合では、終盤に同点のプレッシャーのかかる場面でマウンドに上がりました。
NHKの解説者も、その選手を「気持ちの強さを感じる」と評していました。

物事には「流れ」というものがありますが、当然、それは野球にも当てはまります。
「ワンプレー」によって、「流れ」はめまぐるしく変わります。

今回に関して言えば、同投手がピンチ場面でピシャリと抑えるピッチングをしたことで、土浦日大に流れを引き寄せたと筆者は感じています。
窓口の先生も、試合後「〇〇投手で勝ちましたね」とひと言。

そんなこともあり、昨日の勝利は我が事のように嬉しかったです。

もちろん、野球は一人で勝てるスポーツではありません。
監督の育成・采配、他の選手たちのプレー、それまでの準備や様々な方の支援があってこそ結果につながります。

そういった点でいえば、「自分も0.1%くらいはお役に立てたのかな…」という感覚です。

今年はWBC優勝効果もあり、いつも以上に「夏の甲子園」への関心が高まっているように感じます。

いつも感動を与えてくれる高校球児に感謝しつつ、今後の熱戦を楽しみたいと思います。