更新日 2025.06.30
【第234号】咳で気づいた、心の停滞。「バッパ翔太」が教えてくれた“攻める勇気”

先週は、咳が止まらない1週間でした。
特に週末は咳もひどく、倦怠感も伴い、まさに「体が言うことを聞かない」状態が続いていました。
一方で、今週は出張を兼ねた研修(講師)の連続でもあります。
これまで一度も講師を休んだことのない身として、かなりの苦境に立たされています。
オンライン研修であれば、咳が出そうなタイミングではミュートで対応できます。
しかし、対面研修となるとそうもいきません。
決して気が緩んでいたわけではありませんが、
今思えば、どこか気持ちが「守り」に入っていたのかもしれません。
そんな中、ふとYouTubeを開いて、ぼんやりと面白そうなチャンネルを探していたとき、ある人物の動画に出会いました。
その名も、Bappa Shota(バッパ翔太) さん。
バックパッカーとして世界を旅しながら、各地のリアルを伝えるYouTuberです。
https://www.youtube.com/channel/UCcrpFRRYkH185Xb8D-JQT7Q
「旅系YouTuber」は数多く存在しますが、翔太さんの動画は一味違いました。
たとえば、
「中国ウイグル自治区と強制収容所の実態がとんでもなかった」
「メディアで報じられないアパレル業界の驚愕の闇…」
「イスラム原理主義タリバンと48時間生活してみた」
このようなテーマに対して、煽るでもなく、断定するでもなく、
彼はあくまで“現場で感じたこと”を淡々と、そして誠実に語っていました。
何より印象的だったのは、彼のこんな言葉です。
「どっちが正しいかは分かりません。ただ、この動画が“考えるきっかけ”になればうれしいです。」
「自分の伝え方も偏っているかもしれないから、どうか鵜呑みにはしないでください。」
「これは伝えてOK、これはダメ」といったスポンサーの制約もない中で、
本人の体験と現地の方々との対話という“一次情報”を軸に、リアルを届けている。
その姿勢に、筆者は信頼感を覚えました。
そして何より、翔太さんの「挑戦する姿勢」に心を動かされました。
ウイグル自治区やイスラム支配下の地域など、
多くの人が足を踏み入れない(踏み入れたくない)場所に、
彼は軽やかに、しかし覚悟を持って飛び込んでいく。
そこには、「守り」も「安全」もありません。
ただ、リアルに向き合う勇気と、
「自分の目で見て、自分の言葉で伝える」という覚悟がありました。
筆者はその姿を見て、「ハッ」としました。
気づけば、自分はいつしか“守り”に入っていたのかもしれない――と。
体調を言い訳に、自分の気持ちにブレーキをかけていた。
過去の実績や、今ある関係性を守ることに意識が向いていた…。
ですが、筆者は”攻めの姿勢”で人生を歩んできたタイプです。
動画を見終えた後、なぜかじっとしていられなくなり、
炎天下の中を自転車で30kmほど走ってきました。
咳はまだ出ていますが、不思議ともう病人ではありませんでした。
むしろ、心の中からふつふつとエネルギーが湧いてきました。
「攻めこそ、最大の防御なり」
この言葉が、いま改めて胸に響きます。
安定を求める風潮が強い世の中で、
挑戦をしている人を冷めた目で見ることも珍しくありません。
ですが筆者は、守りの人生で終わりたくありません。
人のリアルに飛び込み、泥水をすすりながら、それでも火を灯していく―
そんな人生を最後までまっとうしたいと思います。
咳で止まった1週間でした。
ですが、立ち止まったからこそ気づけたこともありました。
そう思えば、やはり「万事塞翁が馬」ですね。
今後も、挑戦する姿勢を忘れず、
IK!IK!社会の実現に向けて、精進してまいりたいと思います。