栄木の”ひとり言”

【第292号】二律背反(アンビバレンツ)

今朝、朝定食を食べに外出しました。

欲求で選ぶなら、「吉野家の牛丼」です。

ただ筆者の場合、牛丼を食べた後は決まって眠くなる傾向があります。
かき込むように食べてしまうことや、食べる量なども関係しているのかもしれません。

一方、魚、納豆、味噌汁といった食事をした後は、その後も比較的エネルギーが続きます。

そこで今日は、「しんぱち食堂のさば定食」を選びました。

結果は案の定。
少々食べすぎましたが(笑)、食べ終わった今、頭も身体も元気です。

こう考えると、毎日は小さな選択の連続です。

「今の欲求」を取るか。「その後の自分」を取るか。
短期を取るか、中長期を取るか。

最近、筆者は「二律背反(アンビバレンツ)」という言葉が気になっています。

人間の中には、相反する思いが同時に存在します。

成長もしたい。でも、なるべくなら苦労はしたくない。
人とつながりたい。でも、人に振り回されたくはない。
考えることは大事。でも、考えてばかりいたら動けない。

昨日会った高校時代の同級生は、SNSを一切やっていません。
LINEすら使わず、連絡手段は電話とショートメールだけです。
多少「連絡が取りづらい人」と思われても、SNSによって余計な情報が入り、自分の心が乱されるくらいなら、やらない方がいい。

彼なりの選択です。

筆者はポイントカードやアプリを持っていません。
コンビニやスーパーで、
「○○のポイントカードはお持ちですか?」
と聞かれても、
「持っていませんが大丈夫です」
で通しています。

もちろん、ポイントはつかないより、ついた方がお得です。
ただ、その小さな損得に毎回心を動かされたり、カードを探したり出したりすることに時間を使うくらいなら、多少損をしても持たない方が筆者には合っています。

これもまた、一つの選択です。

最近、あるプロ野球選手との1on1でも、似たような話になりました。

プロ野球の世界では、投手の球種や配球傾向など、さまざまなデータを活用します。
もちろん、データは大切です。
一方で、データを意識しすぎると、
「このカウントなら、この球が来るはず」
と、頭の中の情報に引っ張られてしまうこともあります。

本人と話していて印象的だったのは、調子がいいときは、
「見ているようで、見すぎていない」
ということでした。

データは見る。
でも、データだけで決めない。
その日の自分の状態や相手の様子、その瞬間に起きていることも感じながら判断する。

ここにも二律背反があります。

データを信じることと、自分の感覚を信じること。

どちらか一方が正しいわけではありません。

大切なのは、自分の中に二つの思いがあることに気づき、

「自分は何を大切にしたいのか」

を、その都度選ぶことなのだと思います。

牛丼か、さば定食か。
SNSか、心の平穏か。
ポイントか、時間か。
データか、感覚か。

どちらかを完全に捨てる必要はありません。

その時々の自分や状況を見ながら、自分で選ぶ。

「判断力」とは、こうした日常の小さな二律背反に気づき、
自分なりの選択を積み重ねていくことによって磨かれていくのかもしれません。