更新日 2025.04.21
【第224号】なぜ私たちは一緒に働くのか ─ IK!IK!チームの対話録

年度の切り替わりにあわせて、IK!IK!のメンバーと少し深めの対話の場を持ちました。
テーマは、“自己ビジョン”。
IK!IK!としてのビジョンや業績目標はいったん脇に置いて、
「何のために働いているのか」「どんな価値観を大事にしているのか」
という、普段はなかなか言語化しづらい部分を、お互いに言葉にしてみました。
このチームで本格的に動き出してから、ちょうど1年。
お互いのことを“知っているつもり”でいたけれど、
改めて話してみると、「なるほど、そういう背景があったのか」と驚くことばかりでした。
🔹Aさんの話
Aさんは、家族をとても大切にしている人です。
「娘と妻に“かっこいい”と思われたい」
「家族を守れる父親でありたい」
そんな素直な言葉が、彼のまっすぐな価値観を表していました。
また、社会の不安定さや国際情勢に敏感で、
「何が起きても家族を守れるように、力をつけておきたい」というリアリストな一面も持っています。
この1年、筆者とAさんの間には、何度か衝突や軋轢もありました。
でも今回あらためて話を聞いて、「合わない」のではなく、「ちゃんと見えていなかった」のかもしれないと思いました。
俯瞰力、構造化、個別対応力。
そして、「この人のために」と感じたときに火がつく、人間味。
Aさんは、関わり方の濃度を変えることで、むしろもっと力を発揮してくれる存在かもしれません。
🔹Bさんの話
Bさんは、共感性と誠実さにあふれた人です。
「将来的には、“IK!IK!のB”ではなく、“B”としてのブランドを築いていきたい」
その控えめながらも確かな意思に、彼の芯の強さを感じました。
一方で、「本当に貢献できているのか」という葛藤が垣間見えました。
ですが、それは裏を返せば、「もっと深く関わり、もっと力になりたい」という想いの現れでもあると思います。
筆者にとってBさんは、
“まだ発展途上かもしれない。でも、一緒に山を登っていける人”です。
これからが楽しみなパートナーの一人です。
🔹Cさんの話
Cさんは、豊富な経験と実力を持つ、落ち着いた“支援型”の存在。
「寝ていたい」「ラクしたい」と冗談交じりに言いつつ、
マネージャー支援やコーチングになると、スイッチが入る姿が印象的です。
自ら前に立って旗を振るタイプではありませんが、
こちらがボールを投げれば、確実に返してくれる安心感があります。
筆者が営業で場をつくり、Cさんにバトンを渡す。
その役割分担が、一番自然に機能するイメージがあります。
リーダーというよりも、“専門分野の名手”として支えてくれる存在です。
🔹Dさんの話
Dさんは、この4月からIK!IK!の取締役に就任してくれました。
かつて大手玩具メーカーで取締役を務め、今も複数の社外取締役を兼務しています。
Dさんは、求められない限り自身の経験の多くを語りませんが、
「もっと人に会いたい」「会って話をしたい」という一言に、
人と関わることでエネルギーを得ていることがにじみ出ていました。
共感性、空気感を整える力、ポジティブなムードづくり。
筆者が“炎”だとしたら、Dさんは“空気”や“水”。
チームのバランスを整えてくれる、大きな存在です。
今回の対話を通じて思ったのは、
「価値観が揃っているチーム」よりも、「価値観の違いを活かせるチーム」のほうが、きっと強いということ。
違いがあるから、衝突もある。
でも、摩擦があるからこそ、熱が生まれる。
「誰とでも分かり合える」は幻想かもしれません。
ですが、「分かり合おうとすること」には、確実に意味があると感じました。
IK!IK!は、「人と組織の“行動変容”を支援する会社」ですが、
私たち自身が、その行動変容のど真ん中にいる。
そんな気がしています。
この仲間たちと、
摩擦を恐れず、違いを楽しみながら、
理屈ではなく“生き様としての組織支援”を形にしていきたい。
そう思える時間でした。